ほぼ無暖房なデザイナー住宅 木造編Ⅳ

前回、断熱材を施工後べーパーバリアを施し内部壁との空間に40mmの空気層を作るところまでお話ししましたが
なぜ、ベーパーバリアが重要なのか筆問がありました。それは呼吸する断熱材なら水蒸気を吸っても吐き出すから
バリアは不要ではないかとのことでした。
よく「使い方次第」といいますが、例えば冬リビングで鍋料理をしたとします。そこから立ち上がった湯気が照明やコンセント、
サッシと壁の間から入り込みます。入った分の水蒸気が出てくれば良いですがそれは難しいと私は想像します。
10年とか経過しカビなど発生する可能性は高いと思います。

晋ナイブコンセント

そこでこの様にバリアをした上に空気層を取り電気配線をしコンセントなど取りつけれは本体及び断熱層に湿気の侵入はなく
漏電火災も防ぎますし、将来電気配線の変更増設も容易です。

晋屋根アイシネン

上の写真は2重屋根の下の垂木間にアイシネン断熱材を吹き込んだところですが断熱材の厚みは18cmから23cm巾に
発泡します。

晋屋根キューワン

屋根のベーパーバリアは付加断熱を兼ねキューワンボード30mmを張りジョイントには気密テープを貼ります。

晋キューワン空気層

そして天井を仕上げる前に壁と同じく空気層を設け電気配線などをします。
これで内部からの湿気は壁や天井・屋根に侵入することなく長持ちする家造りの本体が出来上がります。
次回はその本体に内装を施す造作工事をご紹介します。