今日ご紹介するのは、現在建築中の八ヶ岳高原のお宅の外観です。
敷地の条件はその場所によって色々ありますが、八ヶ岳裾野の茅野・原村・富士見高原地域は諏訪湖に向かって西傾斜が一般的と言えます。そしてその西側より風が吹きあがることが想定できます。このような敷地条件の場合、建築主さんから特に指定がなければ、この写真の様に屋根を東西に傾斜させ敷地の低い西側に屋根を延ばしその部分を駐車スペースや、サービスヤードとし利用することをお勧めしています。屋根の雪は自然落下させ雪の壁が冬の冷たい西風をさえぎり、夏は暑い西日をさえぎる役目も果たします。また、建築主さんからの要望がない場合は北向きの大きな屋根はなるべく避けるようにしています。それは冬期信州は昼間雪が解け夜その水が凍り北向屋根のツララはどんどん大きくなるからです。
内部の間取りは開放的にし、基本的に居間の上部南側に吹抜けを設けます。一昔前の感覚からすると吹抜けからどんどん熱が逃げ寒いイメージがありますが、きちんと断熱工事をし気密性能が高い建物は温めた空気が逃げることなく対流し温度差の少ない空間を造り出します。冬吹抜け部分に設置した窓より居間に差し込んだ日差しは北の方まで延び家の奥まで温めます。逆に夏は太陽高度が上がり吹抜けからの日差しはなくなり西日も差し込まないため涼しい家になります。
次回からはこのようなコンセプトにより建てられた同タイプのお宅を数件、その後はまた違った条件で建てられた
お宅をご紹介していくつもりです。どうぞお楽しみに。