無暖房住宅の施工方法 そのⅢ

篠邸6月現在

現在現場では上の写真のように本体と融合させるインナーテラスを正面に組み立て始めたところです。
今回も前回に引き続き本体の無暖房住宅につながる細かい施工方法をご紹介します。

篠合板テープ

前回木造構造部の細かい部分に風雨が入らないよう処理をしましたが、その上に耐震及び気密性が高まる
面材を取付ます。この面材も色々出回っておりますが希望されるものを選択できます。
その面材のジョイント部分から風雨が侵入しないよう気密テープを貼ります。

篠合板テープアップ

基礎と面材の重なりにも貼ります。基礎と土台に蟻等の侵入を防ぐパッキンを前回ご紹介しましたが
その上にこの処理で二重の対策になります。

篠3mタイベック

この処理後湿気は排出するが風雨はシャットアウトするゴアテックスの防水着の様な透湿防水シートでラッピングされます。
このシートはデュポン社のタイベックという商品です。
篠タイッベック3mタッカーなし

このシートも良く見かけるのは1m巾をつなぎ合わせタッカーで止めているのが一般的ですが
弊社では土台から梁までつなぎ目のない3m巾の製品を使用し、中間に穴を開けないタッカー止めをしない
施工方法を取り入れています。
3m巾材は建材店に在庫はありませんがメーカーに取り寄せれば入手できます。
この処理で三重目の対策となります。

篠外部電気配線

上の写真は外に取り付く照明のスイッチですが、以前ご紹介した虫の侵入や風雨を防ぐコンセント気密ボックスを使用し
そこにきちんとテープ処理をします。この様に設備工事等でタイベックに穴を開ける部分はいくつもありますので
携わる全ての職人さんの気配りが重要になります。
この段階で無暖房住宅の基本が出来あがりました。
C値(相当隙間面積)を高めるため内部の仕上げに気を使うのが一般的ですが
この外部処理が後の結果につながると思います。
この基本構造の上に家を長持ちさせる通気工法の施工が始まり、断熱材の施工となります。
次回はそこからご紹介します。