蓼科高原に移住計画:凍結防止帯不要の省エネ住宅の工事(断熱編)

工事の様子と断熱材施工前後の温度測定を
写真で説明させていただきます。

上の写真は気密化した屋根に通気層をとり、無垢の杉野地板を張っているところです。
ルーフィングを貼り仕上げ材を葺けば屋根通気工法の完成です。
屋根と外壁周りの気密工事が終わると断熱工事に入ります。

8月26日断熱材を施工する前で窓を解放した現場の室内は27.2度でした。

上の図と下の写真で断熱材の施工厚みを説明しますと4寸柱の内側に材木を打ち付け、壁の厚みを増やし
断熱材を施工する一般に言う付加断熱工法になります。
この方法により柱にも断熱材が覆いかぶさり外部からの熱の伝わる「熱橋」を防ぐことが出来ます。
外壁側には地震に強いパネルをはめ込み防水シートと外壁の間には通気層を設けます。

断熱材を施工する前に電気配線を済ませコンセントには気密ボックス取付け
室内で発生した湿気が断熱内に入らないようにします。

断熱材の施工が終了した9月12日の午後2時、窓を開放した現場の室内は29.3度で

外部の壁と屋根には太陽が照り付け暑くなった状態でしたが

一番温度が上がる小屋裏の一番高い屋根部分と壁との取り合いもサーモグラフィーの色は
黄緑色で全体が安定していて、30度を超える様な赤色部分は見当たりません。

北側の窓を開けた状態で測定してみますと

外気が入り込む部分は22度程度
外部に設置された鉄骨の足場が30度越えの赤色を示していますが
窓周囲の壁は26度程度と一定しています。

この様に屋根も北と南の壁も温度差がなく施工された建物内は
健康で快適な生活が実現します。

その後現場では、万が一室内で想定以上の湿気が発生しても
断熱材に湿気が入り込まない様にバリアシートを張ります。
金物への断熱・電気配線・キッチンの吸排気口部分もこの様にきちんと処理をします。

漏水・隙間風・虫の侵入防止など外回りの気密工事は非常に重要ですが
湿気から家を守り長持ちさせるためにも内部の気密工事も大切なことです。